不動産のみの遺産分割協議書の作成方法
そもそも、遺産分割協議書とは、亡くなった方(以下、「被相続人」)が遺言書を作成しなかった場合に、相続人間で遺産分割についての話合いを行い、その結果をまとめた書類のことです。
この遺産分割協議書には、相続財産の帰属を記すので、不動産に限らず、預貯金、株式などのすべての財産について記載して作成します。しかし、不動産についてのみを記載した遺産分割協議書を作成することも可能です。
ここでは、不動産のみの遺産分割協議書の作成方法について紹介致します。
まず、最初に行うこととしては、被相続人についての情報を明記し、相続不動産についての遺産分割協議が相続人全員で行われたという事実を記載します。この被相続人の情報については、死亡の事実が記載された除籍謄本や、住民票などと同じ内容になるように注意することが必要です。
次は、相続の対象となる不動産について記載します。相続する不動産を特定するために、その不動産の所在、地番、家屋番号、面積などを記載します。この不動産の記載を適切に行うためには、対象不動産の登記事項証明書を用意することがおすすめです。
登記事項証明書は、該当地を管轄する法務局で貰うことができます。
そして、遺産分割協議後に新たな不動産が発見された場合の処理方法を記載します。
新たな不動産が発見されたことによって、もう一度遺産分割協議をやり直すリスクを回避するために記載しておきます。
例えば、あらかじめ取得者を決めておくなどして、再度協議することを回避します。
遺産分割協議書の末尾には、この遺産分割協議書は、相続人全員が参加して作成され、全員の同意に基づいて作成された旨を記載します。遺産分割協議は、相続人全員が参加して行われなければ有効なものとはいえず、このような遺産分割協議に基づいて作成された遺産分割協議書も有効とはいえないため、相続人全員で遺産分割協議が行われたことを末尾に記載することが大切です。
最後には、相続人全員の署名と押印をする必要があります。
この押印は、実印で行う必要がありますので、市区町村役場に届け出ている印鑑で行う必要があります。
以上が、不動産のみの遺産分割協議書の作成方法です。基本的には、ご自身で行うことも可能ですが、手続きミスによって将来的にトラブルとなることもあります。そこで、法律の専門家である弁護士と協力することで、安心して遺産分割協議書を作成することができます。
マリトラスト税務法律事務所は、宇多津町、丸亀市、坂出市を中心に、香川県、徳島県、愛媛県にお住まいの皆様からの「不動産相続」についてのご相談を承っております。
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弁護士紹介/LAWYER
私は弁護士になる前、税務署職員として15年間、相続税の調査に従事し、100件を超える相続案件に接して参りました。その中で、遺産分割で揉めてしまい、多額の相続税を支払うことになってしまった方を数多く見てきました。
このことから、相続問題を真に解決するためには税務もわかる弁護士が必要だと痛感し、弁護士を目指しました。
また、相続税路線価の作成業務にも携わり、不動産鑑定士として不動産鑑定業に従事してきましたので、不動産の評価にも詳しいと自負しております。この経験を活かし、法務と税務のお悩みをワンストップで解決していきます。
弁護士 小松 真理(こまつ まり)-香川県弁護士会
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- 主な経歴
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- 香川県綾歌郡宇多津町生まれ
- 坂出市立東部中学校卒業
- 香川県立丸亀高等学校 卒業
- 奈良女子大学 文学部卒業
- 東京国税局入局
- 以後、東京国税局管内の税務署にて主に相続税を中心に税務行政に携わる。
- 不動産鑑定士 登録
- 司法修習(東京)
- マリトラスト税務法律事務所(香川県弁護士会登録) 開業
- マリトラスト不動産鑑定所 (公益社団法人香川県不動産鑑定士協会会員)開業
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